ASCORBIC ACID & DERIVATIVES 生ビタミンCと誘導体の選び方

生ビタミンCと、ビタミンC誘導体。どちらを選ぶか。

生アスコルビン酸は15%まで安定させた実績があります。誘導体はほぼ全種類に対応し、組み合わせでの処方実績もあります。

どちらが優れているかではなく、何を優先するかで決まります。

HOW TO CHOOSE

優先したいことから選ぶ

優先したいこと向いているもの
早く効かせたい生アスコルビン酸
高濃度で配合したい生アスコルビン酸(15%まで実績
医薬部外品として設計したい生アスコルビン酸(有効成分としての処方実績あり)
変色を許容できない誘導体
透明容器で、店頭に長く置く誘導体
毎日使う化粧水など、使用頻度が高い誘導体
角層への入りやすさを重視したい脂溶性型の誘導体
ASCORBIC ACID

生アスコルビン酸 — 15%まで

生アスコルビン酸(L-アスコルビン酸)は、抗酸化力をそのまま持っています。分解や変換を経ずに働くため、早さが要る設計に向きます。

当社では15%まで安定させた実績があります。50℃・3ヶ月の加速試験で確認したもので、脱酸素製法®により酸化による分解と変色を抑えています。15%を超える配合についても、剤型と容器の条件しだいで設計できる場合がありますので、ご相談ください。

また、アスコルビン酸を有効成分とした医薬部外品処方もご用意しています。化粧水・美容液で対応可能です。

ただし、どこまでの変色を許容できるかは、ブランドによって異なります。 店頭に長く置く製品か、定期便で短く回るのか。容器は透明か、遮光か。ここで実際の上限が変わります。容器と流通の条件を含めて、早い段階でご相談ください。「何%まで入るか」は、技術だけでは決まりません。
DERIVATIVES

誘導体は、一種類ではない

「ビタミンC誘導体」とまとめて語られますが、型によって挙動が違います。選ぶときは型で見てください。

L-アスコルビン酸の構造式とエンジオール部L-アスコルビン酸の構造式。ラクトン環のC2とC3に隣り合う2つのヒドロキシ基(エンジオール部)が酸化を受ける部位であることを示している。L-アスコルビン酸(生ビタミンC)OOOHOHHOOHピンクの部分=エンジオール部。ここが酸化を受ける
誘導体は、このエンジオール部を別の基でふさいで安定化させたものです。ふさぐと酸化されにくくなる代わりに、多くは外れてからアスコルビン酸として働きます(下表の「加水分解を経て」)。
代表的な成分名ふさいでいる場所性質
リン酸型 リン酸アスコルビルMg(MAP)、リン酸アスコルビルNa(SAP) エンジオール部をリン酸でふさぐ 水溶性。安定性が高い。加水分解を経てアスコルビン酸として働く
グルコシド型 アスコルビルグルコシド(AA-2G) エンジオール部をグルコースでふさぐ 水溶性。安定性が高い。加水分解を経て働く
脂溶性型 テトラヘキシルデカン酸アスコルビル(VC-IP) エンジオール部を含む4か所のOHをエステル化 油溶性。角層になじみやすい
両親媒性型 パルミチン酸アスコルビルリン酸3Na(APPS) リン酸とパルミチン酸でふさぐ 水にも油にもなじむ。浸透設計に使われる
エチル型 3-O-エチルアスコルビン酸(VCエチル) エンジオール部の片方(C3)をエチル基でふさぐ 水溶性。そのままでも活性を持つという見解がある

母核はどれも同じです。どこがふさがれているかを比べてください。

L-アスコルビン酸(生ビタミンC)の構造式炭素に1〜6の番号が付いています。2位・3位のOH(エンジオール部)がむき出しで、ここが酸化を受けます。OOOHOHOHOH123456

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L-アスコルビン酸生ビタミンC

炭素に1〜6の番号が付いています。2位・3位のOH(エンジオール部)がむき出しで、ここが酸化を受けます。

リン酸アスコルビルMg/Na(MAP/SAP)の構造式2位をリン酸でふさぎます(M=MgまたはNa)。水溶性で安定性が高く、加水分解を経てアスコルビン酸として働きます。OOOPO₃MOMOHOH

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リン酸アスコルビルMg/NaMAP/SAP

2位をリン酸でふさぎます(M=MgまたはNa)。水溶性で安定性が高く、加水分解を経てアスコルビン酸として働きます。化粧水・美容液・ジェルなど水系の剤型に向きます。ODM・OEMでの処方設計に対応しています。

アスコルビルグルコシド(AA-2G)の構造式2位にグルコースが結合しています。水溶性で安定性が高く、酵素で外れてから働きます。OOOOOHOHOHOHOHOHOH

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アスコルビルグルコシドAA-2G

2位にグルコースが結合しています。水溶性で安定性が高く、酵素で外れてから働きます。化粧水や美容液など、毎日使う剤型に向きます。ODM・OEMでの処方設計に対応しています。

テトラヘキシルデカン酸アスコルビル(VC-IP)の構造式2・3・5・6位のOH4か所すべてを分岐のヘキシルデカン酸でエステル化した油溶性型。角層になじみやすい設計に使われます。OOOOOOOOOO

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テトラヘキシルデカン酸アスコルビルVC-IP

2・3・5・6位のOH4か所すべてを分岐のヘキシルデカン酸でエステル化した油溶性型。角層になじみやすい設計に使われます。美容液・クリーム・乳液など油系の剤型に向きます。ODM・OEMでの処方設計に対応しています。

パルミチン酸アスコルビルリン酸3Na(APPS)の構造式2位をリン酸で、6位を直鎖のパルミチン酸でふさいだ両親媒性型。水にも油にもなじみます。OOOPO₃Na₂ONaOOOH

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パルミチン酸アスコルビルリン酸3NaAPPS

2位をリン酸で、6位を直鎖のパルミチン酸でふさいだ両親媒性型。水にも油にもなじみます。美容液・化粧水のどちらでも設計でき、浸透を重視した処方に使われます。APPS配合の美容液をつくりたい、といったご相談にも対応しています。

3-O-エチルアスコルビン酸(VCエチル)の構造式3位をエチル基でふさいだ型。水溶性で、そのままでも活性を持つという見解があります。OOOHOC₂H₅OHOH

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3-O-エチルアスコルビン酸VCエチル

3位をエチル基でふさいだ型。水溶性で、そのままでも活性を持つという見解があります。化粧水・美容液に向きます。ODM・OEMでの処方設計に対応しています。

リン酸型とグルコシド型は、酵素で分解されてからアスコルビン酸として働きます。安定性と引き換えに、立ち上がりは緩やかです。 逆に言えば、製造から使用までの時間が長い製品ほど、この安定性が効きます。

脂溶性型と両親媒性型は、角層へのなじみやすさが選ばれる理由になります。水溶性の生アスコルビン酸が苦手とするところです。

COMBINATION

組み合わせる

型が違えば、役割が違います。だから、組み合わせることができます。

当社では、生アスコルビン酸と誘導体、あるいは誘導体同士を組み合わせた処方の実績があります。ひとつの成分で全部を満たそうとせず、役割を分けて設計します。

たとえば、生アスコルビン酸とリン酸アスコルビルMgを組み合わせた処方があります。そのまま働く生アスコルビン酸と、加水分解を経てから働くリン酸型。同じビタミンCでも立ち上がりが違うため、役割を分けられます。

ORDER

発注をご検討の方へ

対応区分 化粧品 / 医薬部外品
生アスコルビン酸 15%まで実績あり(脱酸素製法®/50℃・3ヶ月の加速試験)
誘導体 ほぼ全種類に対応。組み合わせも可
既存処方の見直し 対応可(要処方確認)
最小ロット 1,000本
リードタイム 約6ヶ月(試作から初回納品まで)

※ 脱酸素製法®ではバリア層を持つエアレス容器が必要になるため、容器側の最低発注数が下限になります。既製容器を使う通常のご依頼は100本から承っています。

※ 期間を要するのは、試作と安定性の確認を挟むためです。

どの型が向いているか、ご提案します。

使いたい成分と、想定している容器・流通の条件をお知らせください。
設計の条件から、選ぶべき型をご提案します。

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