DX INITIATIVES DXへの取り組み

化粧品を作っている会社が、なぜAIシステムを内製しているのか。

答えは単純です。お客様の処方を速く、正確に、確実に形にするためです。在庫の欠品、薬事チェックのミス、FAXの取り違え——小さなロスが積み重なってお客様の信頼を損なう。それをひとつずつデジタルで潰していった結果が、このページにまとめた事例です。

従業員60名の化粧品ODMメーカーが、生成AIを開発パートナーとして従来比1/10のコストで動くシステムを作り続けています。

最終更新:

RESULTS

AI駆動型アジャイルDX
従来の1/10のコスト・期間で内製化を実現

1/10

外注比の
開発コスト

90%

在庫集計時間の
削減

27

薬事チェック
1ラベルの処理時間

5,000

作成した万博アプリを
体験した人数

CASE STUDIES

実装事例 WHAT WE BUILT

「現場が本当に困っていること」から始まる開発。外部ベンダーに頼らず、生成AIを開発パートナーとして活用しながら、必要なシステムを内製しています。

稼働中

大阪・関西万博
展示会アプリ

概要

「究極のオーダーメイド化粧品」をテーマに、来場者が肌診断から香り作り・容器デザインまでをバーチャル体験できるシステムを5社共同プロジェクトとして半内製で構築。アプリ・コンテンツ作製を担当。

使用技術

React / Next.js v0 Python 3Dプリンター

成果

5,000名が体験(目標3,000名の167%達成)。6ヶ月で半内製にて構築。営業リードの創出と、データドリブン経営の基盤を構築。

万博出展の詳細 >

稼働中

薬事AIチェック
システム

課題

化粧品の裏面表示(成分・法定表示等)の薬事法規確認は専門知識が必要で、担当者の目視チェックに時間がかかりヒューマンエラーのリスクもあった。

使用技術

Python Gemini API AI-OCR

成果

1ラベルの一次スクリーニングを 27秒で完了。製品名・成分表示・リサイクルマーク・製造販売元を網羅的に確認し、専門担当者による最終判断の前工程を補助。チェック漏れの防止と確認作業の大幅な効率化を実現。

稼働中

FAX自動仕分け
+ダッシュボード化

課題

複数種類のFAX(発注書・注文書等)が届くたびに手作業で仕分け。「あのFAX来た?」「これ誰宛?」という口頭確認が日常的に発生していた。

使用技術

Python AI-OCR

成果

AI-OCRが種別・担当者・緊急度を 自動判定・振り分け。口頭確認を減らし、「聞かなくてもわかる」業務環境を実現。

稼働中

製造ラインIoT
LineBoardシステム

課題

製造実績の手書き記録・重量データの手動集計・進捗状況をリアルタイムに共有する手段がなく、現場の意思決定に遅れが生じていた。

使用技術

Raspberry Pi Python Modbus TCP Mac mini iPad mini 第1世代

成果

市販MESの1/100以下のコストで構築。廃棄予定のiPad mini 第1世代を再活用(高度なJSが動作しないため軽量設計を採用)し、4ラインの進捗をリアルタイム表示。製造実績・重量検査データを電子化しQC証跡を自動蓄積。

稼働中

製造ライン
画像検査AI

課題

完成品の個数検査を目視に頼っており、検査員の負荷と見逃しのリスクが残っていた。ライン速度に合わせた高速・安定した判定が求められていた。

使用技術

Python OpenCV YOLO(物体検出AI) 既設カメラ活用

成果

実ラインで1日約7,000枚を全数検査(判定は1枚0.01秒)。数ヶ月の連続稼働で、充填異常により流れた個数不一致トレイ11枚を全て検出・排出した実績。従来アルゴリズムと別方式のAIによるダブルチェック体制を構築し、「疑わしい判定だけを機械が絞り込み、人が確認する」監査を毎日実施。追加ハードウェア投資ゼロ(既設カメラ・既設PCのみ、ソフトは全て内製)。

この事例の詳細 >

稼働中

3Dプリンターによる
治具の内製

課題

製造・検査・梱包の各工程では、製品形状に合わせた治具(位置決め・保持・ガイド)が欠かせない。市販品では形状が合わず、必要になるたびに手配していると時間もコストもかさむ。

使用技術

3Dプリンター CAD

成果

3種類・累計100個以上の治具を自社で製作。追加でかかる費用は汎用フィラメントの材料費のみ。現場の要望に合わせて短期間で製作・改良でき、工程に最適化した治具を継続的に供給している。

稼働中

業務自動化
スクリプト基盤

課題

受発注・在庫・原価・各種報告など、日次・週次の定型業務に手作業が多数残り、担当者ごとに属人化していた。

使用技術

Python Salesforce API Google Sheets API RPA Gemini API

成果

連絡票作成・棚卸・危険物計算・FAX処理・原料マスタ更新など37本のスクリプトを自動実行。Salesforce・Google Sheets・社内システムを横断連携し、定型業務をほぼ無人化。

開発中

基幹システム
内製開発

背景

外部パッケージへの依存を排し、自社業務に完全最適化した基幹システムを内製。売上・在庫・アラートを一元管理する「攻めのDX基盤」として整備中。

使用技術

Python React / Next.js

狙い

開発コストは 従来比1/10以下。内製主導により、将来の機能拡張も自社で即対応できる体制を構築。

研究中

成分浸透の
分子シミュレーション

角質層を模した脂質膜への成分浸透を解析する分子動力学シミュレーション(研究段階)

背景

成分が角質層をどう通るかは実験での評価に時間がかかり、配合設計の仮説検証がボトルネックになりがちだった。

使用技術

分子動力学(MD) Python

狙い

角質層を模した脂質膜への成分浸透をMDで解析し、計算科学で配合設計の“当たり”をつける研究開発を推進中。
※研究段階のシミュレーション例で、特定製品の浸透性能を示すものではありません。

SECURITY

攻めのDXを、守りの体制とセットで SECURITY & GOVERNANCE

生成AI・内製開発を全社で推進する一方、お客様からお預かりする処方・ブランド情報などの機密データを守る体制を整えています。

IPA SECURITY ACTION 二つ星

IPA(情報処理推進機構)が推進する「SECURITY ACTION」の二つ星を宣言。情報セキュリティ基本方針を策定・公開し、お客様からお預かりする処方・ブランド情報などの機密データを適切に保護する体制を整えています。

情報セキュリティ基本方針(PDF) >
STRUCTURE

推進体制 HOW WE WORK

代表取締役がDX推進責任者を兼任し、DX担当チームと週次で直接MTGを実施。稟議不要の即断即決体制が、従来の4倍以上のスピードを生み出しています。

現場で課題発見
DX担当が要件化
社長週次MTGで即決
即日〜翌週着手

外部DX専門アドバイザーが週次で伴走し、アーキテクチャ設計とコードレビューを支援

まずやってみる

月次「改善アイデア発表会」で現場発の提案を共有。優秀な提案は即実装を検討し、失敗を許容するPoC文化を根づかせています。提案件数は前年比3倍に。

データで判断する

在庫・受注・製造データをダッシュボードで可視化。経験と勘による判断をデータに基づく意思決定へと変革し、在庫集計時間を90%削減しました。

AIを味方にする

ClaudeCode・Gemini CLI等の生成AIを開発パートナーとして積極活用。全社員向けのAI活用研修を四半期ごとに実施し、組織全体のデジタルリテラシーを底上げしています。

ROADMAP

DXロードマップ 2023 → 2028

Phase 1 | 2023年度(完了)

紙帳票からの脱却

  • 手書き帳票のデジタル化
  • 在庫管理システム導入
  • Salesforce導入・活用開始
  • RPA導入(基礎自動化)

Phase 2 | 2024年度(完了)

データ統合・連携

  • 在庫管理システム × Salesforce API連携
  • Pythonによる自動化スクリプト構築
  • BIツールによる可視化基盤整備

Phase 3 | 2025〜2026年度(進行中)

見える化・AI活用

  • 薬事AIチェックシステム本番運用
  • FAX自動仕分け・ダッシュボード化
  • 万博DXシステム(5,000名が体験)
  • 製造ライン画像検査AIの導入
  • 業務自動化スクリプト基盤(37本を自動実行)
  • 生成AI(ClaudeCode・Gemini)活用による内製開発加速
  • 基幹システム内製開発中
  • ISO 22716(化粧品GMP)認証取得・製造工程電子化

Phase 4 | 2027〜2028年度(計画)

外部展開・高度化

  • IoTセンサー導入・製造工程の最適化
  • DXノウハウの外部発信・業界向け勉強会開催
  • DXソリューション外販の検討
  • 「小ロット・短納期・高品質」データドリブンODMとして確立
FAQ

よくある質問 FREQUENTLY ASKED QUESTIONS

化粧品の薬事チェックはどのようにAIで効率化しましたか?
Python・Gemini API・AI-OCRを組み合わせた一次スクリーニングツールを内製しました。製品の裏面表示をOCRで読み取り、LLM(Gemini API)が成分名・法定表示・リサイクルマーク等を薬事法規と照合し、1ラベルの確認を約27秒で完了します。このシステムは専門担当者による最終判断の前工程を補助するツールであり、AIが薬事判断を代替するものではありません。確認漏れの防止と作業効率化を両立しています。
DX内製開発のコストはどのくらいかかりますか?
従来の外注と比較して1/10以下のコストで開発しています。ClaudeCode・Gemini CLI等の生成AIを開発パートナーとして活用することで、大幅に期間とコストを削減。万博向けシステムも社内担当者が6ヶ月で完成させました。
どのような生成AIツールを活用していますか?
開発にはClaudeCode(Anthropic)とGemini CLI(Google)を主に活用しています。薬事チェックシステムのバックエンドにはGemini APIを採用。全社員向けにClaude・ChatGPT等の業務活用研修を四半期ごとに実施し、組織全体のAIリテラシー向上に取り組んでいます。
従業員60名の中小企業がDX内製化できる理由は何ですか?
代表取締役がDX推進責任者を兼任し、DX担当チームと週次で直接MTGを行う経営直轄体制が最大の理由です。稟議なしの即断即決により、現場の課題発見から開発着手まで最短即日で動けます。また生成AIを活用することで少人数でも高品質なシステムを短期間で構築できる環境が整っています。
業務全体をAIエージェントに任せる方向性は考えていますか?
「すべてをAIに」とは考えていません。ロジックが確定している処理はコードで堅牢に実装し、AIには「これは問題があるか?」という否定・例外の判断に絞って委ねる——責務の分離が基本設計です。AIは曖昧な判断ほど誤りやすく、全面委任はリスクになります。コードで固めた骨格の上で、AIを一点集中型に活用することで、再現性と柔軟性を両立しています。

DXにより、お客様の化粧品をより正確に、スピード感をもって形にします。

このページで紹介した取り組みは、お客様の処方を速く・正確に・確実に形にするための基盤です。
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